コラム

業界変更とワークライフバランスの改善を目指す制御設計者の転職相談|30代男性、制御設計者(ロボット製造業界)

関ジョブ転職相談は、関西メーカーJOB.JP(関ジョブ)が提供する技術者・エンジニア向けの転職・キャリア相談コラムです。実際のよくある悩みにもとづいて、転職アドバイザー森田秀司が相談者の転職活動をサポートします。この企画を通じて、技術者やエンジニアの皆さまのキャリアに関する悩みを解決し、より良い転職経験を得られることを目指しています。

  • 【相談者】
    30代男性、制御設計者(ロボット製造業界)
  • 【求職者の悩み】
    業績悪化と長時間労働によるストレス、自身のアイデアが活かせない職場文化

今回の「関ジョブ転職相談」の相談者は、ロボット製造業界で制御設計を担当している38歳の男性です。彼は現在の職場の業績悪化、長時間労働によるストレスや疲労の蓄積、そして自身のアイデアが活かせない職場文化に悩んでいます。彼の目指す転職先は、ワークライフバランスを改善しつつ、自身のアイデアを活かした仕事ができる場所です。業界変更も視野に入れていますが、その変更に不安を感じています。

  • 転職アドバイザー:森田秀司

大学卒業後、外食産業を経て人材サービス業界に入り、業界経験20年。転職エージェント9年、再就職支援3年、人材派遣5年の他、自身も派遣社員として2年半の就業経験があり、多種多様な働き方の支援に携わる。現在、京都地場の人材サービス会社、株式会社ジャパンナヴィゲイトで、エンジニア専門転職エージェントサービスの立ち上げ、自社採用業務、派遣事業管理に携わる。国家資格キャリアコンサルタント保有。

新たな業界への挑戦

私の経験とスキルを活かしつつ、新たな業界に飛び込むことは可能でしょうか?具体的にどのような業界が適していると思いますか?

  • 森田)

制御設計のスキルと経験は、さまざまな業界で通用します。

ただし、製品ごとに重視される自動制御の種類、制御対象、目標値が異なってきます。例えば、経験されているロボットであれば混合制御法が良く使われますが、自動車は主にフィードバック制御、自動運転車であれば予測制御や適応制御も導入されています。新たな制御方法を学んでいくチャレンジ精神が大切です。

ワークライフバランスの改善

長時間労働によるストレスと疲労が体に堪えています。ワークライフバランスを重視した職場を探すための具体的なアドバイスをいただけますか?

  • 森田)

求人票を見る上では、平均残業時間や休日、有給取得実績などのデータを確認して探していくやり方になります。ただし、実際のところはやはり直接企業側の人間と話をしてみないとわからないため、気になる会社にはまず応募をし、面接まで進み、そこで聞いていくことが必要となります。

聞く際には、配属先の上司になる方の仕事に対する考え方、会社としての受注の取り方、納期設定の実態、業務範囲の広さ、他部門との協力関係ができているのか?など様々な面から聞きます。近年では働き方改革の浸透が進んでいるものの、実際に残業が減らせる体制、仕組みができているかを確認していきます。

アイデアを活かせる職場を見つけたい

私のアイデアを活かせる職場を見つけるためには、どのような企業を探すべきでしょうか?また、そのような企業を見つけるための探し方について教えていただけますか?

  • 森田)

主だった特徴としては、研究開発、人材育成、能力開発に十分な投資をしている会社は候補に挙げるとよいでしょう。新製品や新サービスのリリースに積極的な会社も当てはまります。社風面では、積極的な挑戦による失敗であればそれを許容する文化、リスクを取る意欲がある会社も有力な候補です。

探し方としては、ウェブサイトなどで公開されている情報や口コミ情報をまず確認しますが、実際にその会社の人と話をしないとわからないものです。面接まで進み、その場でいろいろと質問をすることで確認をしていきます。

転職活動中に現職を続けるべきか

現在の業績が悪化している会社から転職することには不安があります。転職活動中に現職を続けるべきか、それとも全力で新しい職を探すべきか迷っています。アドバイスをいただけますか?

  • 森田)

基本、在職している状態で転職活動は進めていきます。退職を決めてから転職をすると、収入減が断たれた状態となるため、プレッシャーがかかります。特にすぐに転職先が決められなかったりすると焦りが強くなり、選ぶ会社を間違えることになりかねません。

但し、現職が多忙で活動の時間がどうしても取れない、という状況であれば、退職をしてから活動を進めていくのも一つの手です。その場合は、活動期間を決めてその期間内に終えるようにコミットし、短期集中で活動する事。できるだけ貯蓄を持った状態ではじめるようにします。

自身の経験とスキルを適切に評価してもらえるか

私の経験とスキルを理解し、適切に評価してくれる企業を見つけるためにどんなことをすべきでしょうか?

  • 森田)

これまでのご自分の経験を棚卸し、自分の技術力、ヒューマンスキルなど強みを分かりやすく説明ができるように準備をします。応募する企業を見つける上で、どういう会社に応募をするか、がポイントになります。事前にその企業の扱っている製品や得意領域などをよく調べて、自分の技術力が活かせそうかの「当り」をつけて応募をしていきます。

転職エージェントを利用している場合は、求人を紹介されると思います。紹介された求人を素直に応募することも良いですが、その求人が自分にどういう点であっているのか?を自分なりに見立て、紹介したエージェントの担当者にそれを聞いて確認するなど、応募に根拠を持つようにします。ご自身の経験とスキルを適切に評価する会社は、こうしたアプローチをする事で自ずと引きつけられてくるでしょう。

まとめ 

転職は、個々のキャリアパスを大きく左右する重大なステップです。そのため、自身の経験とスキルを深く理解し、それを適切に評価してくれる企業を見つけることが極めて重要となります。

また、ワークライフバランスを重視し、自身のアイデアを活かせる環境を求めることも、充実した職業生活を送るための重要な要素です。新たな業界への挑戦は確かに不安を伴いますが、自分の技術力が活かせる企業を見つけることで、その不安を乗り越えることが可能です。

転職活動中の現職の続行については、現職が多忙で活動時間が確保できない場合を除き、安定した状態で最適な次のステップを見つけるためにも、基本的には在職したまま転職活動を進めることをお勧めします。

 

※本記事で紹介する相談者は、架空の人物であり、過去の経験を基に設定されたものです。実在する人物や団体とは一切関係ありませんので、ご了承ください。

おすすめ求人情報

その他のコラム記事

まずはあなたの希望する働き方・ライフスタイルを第一に考えます。
すぐに転職をお考えでなく、転職しようか迷っているという方もぜひご利用ください!

  1. HOME
  2. コラム
  3. 関ジョブ転職相談
  4. 業界変更とワークライフバランスの改善を目指す制御設計者の転職相談|30代男性、制御設計者(ロボット製造業界)