コラム
地元を離れて、自身の成長と収入アップを実現したい|30代男性、品質管理担当者

関ジョブ転職相談は、関西メーカーJOB.JP(関ジョブ)が提供する技術者・エンジニア向けの転職・キャリア相談コラムです。実際のよくある悩みにもとづいて、転職アドバイザー森田秀司が相談者の転職活動をサポートします。この企画を通じて、技術者やエンジニアの皆さまのキャリアに関する悩みを解決し、より良い転職経験を得られることを目指しています。
- 【相談者】
30代男性、産業機械メーカー品質管理担当者
- 【求職者の悩み】
地元を離れて、自身の成長と収入アップを実現したい
今回の「関ジョブ転職相談」では、30代男性、産業機械メーカーの品質管理担当者からの相談を取り上げます。地元の企業で働いているこの方は、現状の給与と昇進の見通しに不満を感じ、転職を通じた給与アップとキャリアアップを検討しています。30代半ば以降の転職は、キャリア形成の重要な過渡期であり、経済的な面でも不安を伴うことが多いでしょう。
特に地元を離れる決断は、新たなチャレンジに対する不安も大きくなり、転職活動を難しく感じさせる可能性もあります。しかし、適切な転職エージェントと協力して転職活動に取り組むことで、希望する条件で転職できる可能性は十分にあります。
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転職アドバイザー:森田秀司
大学卒業後、外食産業を経て人材サービス業界に入り、業界経験20年。転職エージェント9年、再就職支援3年、人材派遣5年の他、自身も派遣社員として2年半の就業経験があり、多種多様な働き方の支援に携わる。現在、京都地場の人材サービス会社、株式会社ジャパンナヴィゲイトで、エンジニア専門転職エージェントサービスの立ち上げ、自社採用業務、派遣事業管理に携わる。国家資格キャリアコンサルタント保有。
目次
自分のスキルを活かせる業界と職種の選択
地元を離れて転職する際、どのような業界や職種が、私の経験やスキルを活かせるでしょうか?
- 森田)
地域を問わず、経験、スキルが活かせる業界、職種はこれまで経験してきた業界、職種となります。
この男性の方の場合は、今経験している機械業界の品質管理、ということになります。
但し、地域によって盛んな業種やそうでない業種もあります。転職を目指している地域に、ご自身が経験している業界(製品)が少ない場合は幅を広げて検討することも必要になります。
収入とキャリアアップを目指すために企業規模は重要か?
給与とキャリアアップを目指すために、どのような企業規模の会社を選ぶべきですか?
- 森田)
一般的には、現職よりも規模の大きな会社になれば、給与が上がる可能性は出てきます。
会社の経営方針や、会社から受ける評価なども影響しますが、稼いでいる会社ほど、従業員に給与や賞与を還元しやすくなるからです。
但し、現在この方の年齢は30代後半になるため、採用企業側は20代、30代前半の人以上に即戦力性を求めるようになります。即戦力として面接で評価されれば入社できますし、評価されなければ入社することができません。
いくらご本人が入社を希望しても、採用される可能性がない会社であれば意味がありませんので、条件の良い会社が、自分の経験が活かせそうであるのか?企業側から自分の経験、スキルが歓迎されるのか?という視点で選ぶことが必要です。
自分の経験、スキルが活かせる仕事であればそれだけ仕事で成果を出しやすく、より重要度の高い仕事を任されたり、昇格、昇進にもつながるため、給与アップとキャリアアップも実現できるようになります。
また、現職よりも規模が小さい会社であっても、業界内で高いシェアを持つ利益率の高い会社であったり、管理職を募集している会社であれば、希望をかなえられる可能性があります。
両面で探すと良いでしょう。
家族とともに地元を離れる際に考慮すること
地元を離れることで家族にも影響が出ると思いますが、家族と一緒に移住する際に注意すべきポイントは何でしょうか?
- 森田)
まず家族に話をして、移住を伴う転職に同意をしてもらうことが必要です。
転職をしている人の中には、家族に相談をせず、転職先が決まってから報告をする人もいますが、内定受諾後、家族に反対をされて入社を断念せざるを得なくなるようなことがあります。
家族の方が反対する理由としては、お子様の進学への影響、住み慣れた地域から離れる不安、移住費、高齢の両親の介護、サポートへの影響などがあります。
こうしたことについて道筋を立てておかないと、後で家族関係の中で問題になる可能性が出てきます。
家族の理解、応援があってはじめて仕事に集中し、成果を出せるものです。まず家族からの同意と応援を取りつけましょう。
地元を離れて転職するためのポイント
地元以外での転職活動を進めるために、私が準備すべきことや、取り組むべき課題は何でしょうか?
- 森田)
まずは移住を検討する地域の求人情報の収集を十分に行います。ハローワークや一般的な求人サイトの他、転職エージェント等も利用し、広く情報を集めます。
情報収集をする中で、具体的な選択肢としてどのようなものがあるのかを知りましょう。
また、地元以外の会社に対面面接を受ける場合、移動の負担が他の転職活動者よりも大きくなる為、頻繁に面接を受けられない、という事が起こります。人によっては、有休取得を何度も出来ないという人もいます。
情報収集は広く集めながらも、実際に応募する企業は狙いを定めて絞ること。一社一社の面接を大切に取り組んでいくことが必要となります。
さらに、移住先候補の土地についても並行して調べておきましょう。
例えば、自治体で行っている移住者向けの住居探しのサポートや、子育て支援制度、学校、土地柄など。
こうした情報を得ることで、自分たちにとって住みやすい場所なのかを検討することができます。
経験を魅力的にアピールするには?
転職活動中に、地元企業での経験をどのようにアピールすれば、他地域の企業に魅力的に映るでしょうか?
- 森田)
自分の経験を十分に棚卸した上で、まずは面接の想定質問集などを使い想定質問を考え、実際に話す練習をします。
経験のアピールは、単に「●●製品の品質管理を●●年やってきました」などと答えるだけでなく、代表的な成功体験を用意。
その仕事が成功した要因、どのようなことを自身で心掛けたのか?など具体的に説明できるようにしましょう。
また、応募する会社ごとに、求められるスキルが異なります。
品質管理であれば、応募する企業の製品と、それに対して考えられる品質管理の手法をイメージし、それにマッチする形で経験をアピールできるように準備しましょう。
まとめ
今回は、地元を離れて転職することで給与とキャリアアップを目指す30代の産業機械メーカー品質管理担当者の相談例を取り上げました。
転職する際には、自身のスキルや経験を生かせる業界や職種を選ぶことが重要です。また、希望する規模の会社が自分の経験やスキルを評価してくれるかを見極めることも大切なポイントです。
地元を離れて転職することは家族全体に影響を及ぼすため、家族の理解と協力が欠かせず、スムーズに新しい生活を送るためには事前にしっかりと相談し、説明することが必要です。
転職は単に新しい職場を見つけるだけではなく、新たな視点で自分を見つめ直す貴重な機会です。もし一人で悩んで答えが見つからない場合は、転職エージェントを利用してキャリアに関して相談してみることをおすすめします。
※本記事で紹介する相談者は、架空の人物であり、過去の経験を基に設定されたものです。実在する人物や団体とは一切関係ありませんので、ご了承ください。
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